RubyKaigi 2026
7 min read

RubyKaigi 2026に参加した。
私はRubyKaigiはおろか、この手のカンファレンスにはもう10年近く参加してこなかったと思う。 しかしRubyKaigiに長くから参加している方と知り合いになって、私も漠然と興味がでてきた。 それから決済トラブルなどもあったが、アーリーバードでチケットを入手することができた。
イベント実施前日に移動時間などを考えるとオープニングに間に合わないことがわかったので、急遽ホテルを取って移動することにした。 なんとか函館に到着したのは夜。それから七重浜という場所に移動した。 地震などの影響で飛行機の離発着にトラブルがあったそうだが、私はすんなり現地入りすることができた。
漁火鉄道というなんだかカッコいい鉄道に乗った。 そして函館の学生たちの朝はかなり早い。 たまたま私は目が早く覚めただけなので始発で移動したのだが、函館駅までの車両には学生たちでいっぱいだった。 私はただの観光なので少し申し訳ない気持ちになった。
そして迎えたイベント初日。前日に雨が降ったらしいが、全体を通して快晴だった。風がとても冷たかったが、駅からはシャトルバスで移動した。そもそもイベントにシャトルバスが用意されてあるのは地味にありがたい。 函館アリーナは市電でも移動できるのだが、この時点では土地勘ゼロなのでありがたく利用させていただくことにした。 朝早いのもあってシャトルバスはもっと人がいると思ったが、そこまで多くなかったし最終日は数えるくらいしかいなかった。

それから函館アリーナに到着したのだが、かなり大きめの会場だった。 これを丸3日間も貸し切りなのだからすごい規模である。 最初は空いていたのだが、最初のオープニングイベントにかけて徐々にホールに人が集まってくる。 興味深いのはこのイベントのロゴデザインから会場デザインを手掛ける会社もいるということだ。 会場はもちろん、市電の中吊り広告、それから市電の待合所すらRubyKaigiだった。 普通のカンファレンスではここまでの規模を見たことはないから改めて驚きである。
今回のイベントを通して会場内を移動するのだが、ほぼ誰とも面識がないはずなのにシャトルバスの待ち時間から昼のランチタイム、それから会場をあとにする瞬間までいろんな人との交流があった。 GitHubなどで活躍しているオープンソースコミッターを一度目にできたら満足するだろうなと思っていたが、目にするどころか声をかけたり、握手や写真まで撮らせていただいて感激である。 参加初日からMatzをはじめ、複数の著名な方と記念撮影をできる機会なんてもうそうそう巡ってこないだろう。
私はオープンソースの活動はほとんどしていないし、自分という人間をろくに説明することができずに困ったというか、加えて興奮と緊張で挙動不審だったがそんな私のリクエストを快く受け入れてくださったのだから、彼ら彼女らにはまさしく脱帽である。 相手からしたら全く面識ない人が声掛けしてくるわけなので、半分後悔しているものの、自分は案外考えるよりも先に行動してしまうタイプのようだ。 もちろんRubyKaigiを通じて初めて会った人たちとも写真を撮ったり、かつてジョインしていた会社に挨拶などもできた。 こういう出会いが今後も広がっていくのだとしたら、自分にもなにか役割があるといいなと思った。
いわゆるドリンクアップ(飲み会)にはオフィシャル・企業開催含めて参加はしなかった。正直半日近く移動を含め、ずっと発表を聞いていたのでかなり疲労度はあった。初日はチェックインができなかったので荷物も多かったのもあるが、見送りの判断は正解だったと思う。人によってはむしろこのドリンクアップがメインなのかもしれないが、ほとんどのイベントがキャンセル待ちの状態だったそうなのでこれはよほど早い段階で動き出していないと参加すらできないようだ。

あとは企業ブース。個人的にはほとんどすべての発表を聞いていたのでじっくり企業ブースを回る気がなかったのもあるのだが、私が予想しているほど彼らも道行く人はすべて捕まえろというスタンスでもなかった。それどころか、自分から聞きに行ってもスタンプラリーや景品を勧められるばかりであまり彼らの会社概要は自分から質問しないとなかなか聞き出せなかったし、そもそも採用活動とイベントでの活動は完全に別物といった印象だった。少し期待していたのでこれは残念だった。
しかし企業ブースで今年とても人気が会ったのがワークショップに参加すると基盤をもらうことができる。 この基盤が実はPicoRubyと呼ばれる組み込み向けのRubyが動いているというのがポイントなのだ。
このワークショップは先着順で初日二日目とほぼ一瞬で定員オーバーになってしまっていた。 私は3日めに朝一番に会場入りして手に入れることができたが、長蛇の列ができていて一部の発表ではこの列に対する言及すらあった。 ワークショップ自体は短かったがとてもよかった。とあるキャラクターを表示しているのだがわかるだろうか。1
今年はフィジカルコンピューティングの領域も始めたいと思っていたので、これをきっかけにできたらと思う。

また会場内では技術書の販売ブースもあって紙の本が売られていた。 サイン会も兼ねていたようなので憧れの遠藤さんの本を買って、あまつさえサインまでいただいた。 遠藤さんには色々と無茶振りをしてしまったのだが、その点については後悔している。 今年は紙の本をどんどん電子化していこうと断裁機まで買ったのだが、電子化できない本を手に入れてしまった。
会場まわりを含めての観光はほとんどできなかった。前日と初日はすぐにホテルで眠ってしまったし、2日目はせいぜい夜を少し散歩したくらい。3日目はラッキーピエロでビールが割安だったのでひとりドリンクアップをするつもりでいたのだが、観光客が多すぎて撤退せざるを得なかった。もし函館以外だとしても観光がしたいのであればイベントの前後に観光用の日を用意するのがよいと思う。実際に会話した限りだと、このイベント前に函館入りをもっと前にして観光していた人が立て続けだったので、案外この日に合わせて有給消化するのが賢いのかもしれない。

そしてRubyKaigiの翌日にAsync Cafe Workshopというワークショップにも参加した。2 こういう小規模なワークショップも久しぶりでよい。天気も良いし場所もよい。 WiFiの接続は困難だったが、ミルクラテとニュージーランドのスナックが味わえてよかった。 ここではLiveryというライブラリでゲームを作って発表するという内容だったが、AIを使うことで全員が同じものを作るというよりもずいぶんとインタラクティブな内容だった。
今回のRubyKaigiは企業ブースでもゲームを作っていたり、発表内容も含めて多くが何かしらAIをテーマにしていたと思う。 確かに私もAIについての関心は高いのだけれども、DHHもMatzも今やみんなAIを有難がっている。RubyコミッターにもAIに対して否定的な人がいなくはないのだが、会場の参加者のほぼ全員がAIを使っているかという質問に挙手していた。 RubyKaigiのセッション中の合間にもVibeコーディングしている人もいたし、同時翻訳としてGoogle Meetを使いこなしている人がいてそれは素直に賢いと思ったけれども、Rubyより猫も杓子もAIの印象だった。そこは少し不気味だった。
久しぶりの旅行という意味でも、刺激を受けられたという意味でもやはり参加できてよかったと思っている。安くない出費だったが、それ以上に得られるものは多かったと思う。
来年も参加できるかは現時点ではまだわからないが、宮崎も行ったことはないので参加できたらよいと思っている。